このブログは、行政書士試験の過去問題から民法の重要事項をピックアップし、問題文の出題意図を、いかに見つけ出すのかをメインに解説しています。つまり、いかに「ひっかけ」の部分を見つけ出すか、ということです。重要ポイントとしてチェックしてください。
スマートホンを使えば通勤や通学の時間にチェックすることができます。 条文や判例を中心にそのポイントをおさえてください。
「後見開始、保佐開始、補助開始の審判の請求ができる者」
【ポイント】
【ひっかけは?】
《ひっかけはここ!》
(誤)精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者について、本人、配偶者、4親等内の親族は、補助開始の審判を請求することはできるが、後見人や保佐人は、これをすることができない。(過去問より引用)
【解説】
・補助開始の審判を受けることができるのは、精神上の障害により事理を弁識する能力が「不十分」である者です。
【条文】
(補助開始の審判)
民法15条1項 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、(-略-)。
【参考】
後見開始の審判:精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者
請求権者:本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、検察官
保佐開始の審判:精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者
請求権者:本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人、検察官
補助開始の審判:精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者
請求権者:本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、検察官
【白神英雄/行政書士・行政書士試験アドバイザー】
参考文献:民法(全)第3版潮見佳男著(有斐閣)・法律学小辞典第5版(有斐閣)/判例六法(有斐閣)/過去問題
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※この「民法(全)」は、民法全般について、簡潔に記述されています。行政書士試験受験者には、資格試験向けのテキストを読まれている方が多いと思いますが、併せてこの「民法(全)」をお読みいただくと法律の勉強をしているのだと実感できるものと思います。私もこのブログを書くにあたり、おおいにこのテキストを活用しています。
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